学習通信080116
◎その動物を殺さない日です。

■━━━━━

1月7日

ゾウスイ

 きょうは七草。七種類の野草・野菜をタネにゾウスイを作り、ちょっぴり戦争当時を思い起こしている家庭もあろう。ゾウスイといえば、ふつう「雑炊」の宇をあて、野菜がゴタゴタまじって煮こんであるあの食べ物にはぴったりの感じだが、ほんとうはこの宇は正しくないらしい。その有力なる証拠は、九州の大分・熊本・佐賀地方でゾウスイをズーシーということだ。

 元来この地方は、古典仮名づかいでauということばをoの長音に言い、ouということばをuの長音に言う。たとえば「暗くなる」はクローナル、「黒くなる」はクルーナルといって区別するような調子である。とすれば、もし「雑炊」が正しい語源なら、古典仮名づかいでザフスイになるから、当然この地方ではゾーシーというはずだ。

 室町時代の辞書「下学集(かがくしゅう)」を開いてみると、ゾウスイに対して「増水」という漢字が当ててある。これなら、古典仮名づかいはゾウスイで理屈にあう。こちらの漢字の方が正しそうだ。
(金田一春彦著「ことばの歳時記」新潮文庫 p26)

■━━━━━

《潮流》

きょうは七種の節句です。七草がゆを食べ、邪気を払って無病息災を願う、古い習わしです

▼昔の中国では、正月七日を「人日」といいました。やはり七種の野菜のスープをいただき。無病を祈ったそうです。人日は、文字どおり人の日。正月一日から六日までの各日は、トリの日、イヌの日、イノシシの日、ヒツジの日、ウシの日、ウマの日でした

▼その動物を殺さない日です。七日目の人日は、罪人を刑罰に処さないようにした、と伝えられています。日本でも人日は、江戸幕府の公式行事だったとかで、将軍はじめ大名、武家たちが七草がゆをありがたく食べたようです

▼七草の種類は、時代や地方によって違っていたらしい。いま、七草のうちふだんからよく食卓にのぼるのが、スズナとスズシロです。スズナはカブ、スズシロはダイコン。野草が多い七草の中で、二つは栽培されている野菜です

▼ダイコンの種は、大阪府堺市の仁徳陵古墳からもみつかっています。原産地は地中海の沿岸からパレスチナといわれます。カブの原産地は、アフガニスタンあたりのようです。シルクロードから中国へ。奈良時代のころ日本に渡ってきた、とみられています

▼パレスチナやアフガニスタンは、紛争のまま〇八年を迎えました。罪のない人々の命が奪われている地域です。人命を重んじる人日、ダイコンやカブの味はよくかみしめようと思います。政府が、アフガニスタンで住民を犠牲にするアメリカ軍に、ふたたび力を貸そうというのですから。
(「赤旗」20080107)

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
「七種類の野草・野菜をタネにゾウスイを作り、ちょっぴり戦争当時を思い起こしている家庭もあろう」と。

「政府が、アフガニスタンで住民を犠牲にするアメリカ軍に、ふたたび力を貸そうというのですから」と。