学習通信080303
◎何の補償もしていません……

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「米国に補償請求できる」
 民放番組で吉井議員

 原爆被害

 十日放送の日本テレビ系「太田光の私が総理大臣になったら……秘書田中。」に日本共産党の吉井英勝衆院議員が出演し、お笑いコンビ「爆笑問題」の太田さんが提案したマニフェスト「アメリカに原爆被害の賠償金を請求します」の是非で、各党議員らと議論しました。

 自民党の石破茂元防衛庁長官は「サンフランシスコ平和条約で日本は請求権をいっさい放棄している」と反対。吉井氏は「国として賠償請求権は放棄したようにみえるが、犠牲者の方は加害者に対して、あるいは国が請求しないのなら国に対して、補償を請求する権利はある」と反論しました。

 議論の中で太田氏は「マニフェストのきっかけは、久間章生前防衛相の原爆投下はしようがない#ュ言。原爆というものが必然だとしてはいけない。絶対駄目だと決着をつけなくてはいけない」と述べました。
(「赤旗」20070812)

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東京大空襲の痛み今も
きょうから広島で写真展
 出品者・鈴木賢士さんの思いを聞く

 一九四五年三月十日未明に起きた東京大空襲の被害者と遺族が、日本政府に謝罪と補償を求め、東京地裁に集団提訴してからまもなく一年。十日には第二次が提訴されます。被爆地・広島では、写真展「東京大空襲の傷あと・生き証人」が三日から始まります。原告らと向き合い、心と体の傷を伝えてきた出品者のフォトジャーナリスト・鈴木賢土さん(七五)=東京都=に思いを聞きました。

 東京大空襲は米軍による無差別爆撃でした。

 「一夜にして約十万人が亡くなった事実、被害者・遺族の傷跡、心の痛みが六十三年後のいまも続いているという事実を知ってほしい」と鈴木さん。その後も各地の都市が焼土と化しました。

 鈴木さんは「東京への無差別爆撃の延長が広島、長崎の原爆投下だった」といいます。

 写真展では中国・重慶の被害者の写真も展示します。現在、重慶と広島市は友好都市です。鈴木さんは両地のつながりをこう話します。

 「重慶は日本軍が三八年から五年半にわたって初めて戦略爆撃を行った都市。米軍はその日本の手法を研究し、東京を爆撃してきました。重慶爆撃が東京、広島、長崎、(第二次大戦後の)ベトナム、現在のアフガニスタン、イラクと続いている。日本の被害の前に、日本軍の加害行為があったことも知らせたい」

 鈴木さんは、これまで在韓被爆者やフィリピンと中国の「残留孤児」、中国人強制連行など日本の戦争で傷ついた人々を写真に収めてきました。「みんな同じような苦しみを与え続けられている」と実感しました。

 日本政府は民間の空襲被災者に対し、何の補償もしていません。被害者・遺族は障害や精神的な苦しみを抱えながら生活しています。

 「被爆者援護法のような制度を空襲被害者にも」と鈴木さんは訴えています。
(「赤旗」20080303)

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◎「国として賠償請求権は放棄したようにみえるが、犠牲者の方は加害者に対して、あるいは国が請求しないのなら国に対して、補償を請求する権利はある」と。