学習通信081111
◎できるだけ広範な集団活動を組織すること……

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──社会民主主義者がその組織活動の幾千のこまごました機能を、種々さまざまな階級に属する個々の人たちに分担させることができるということは、おそらく実践家のだれひとりとして疑わないであろう。

専門化が足りないことは、われわれの技術の最大の欠陥の一つであって、ベーヴエがきわめて痛切に、またぎわめて正当に訴えているとおりである。

共同事業の個々の「作業」がこまかくなればなるほど、この作業を果たす能力のある(そして大多数の場合に職業革命家となるにはまったく適していない)人物を、ますます多く発見できるし、警察がこれらの「局部的働き手」全部を「一網打尽にする」ことはますます困難になり、なにか些細なことで人をつかまえては、国庫の「保安」費支出に釣り合うような「事件」にでっちあげることは、ますます困難になるであろう。

そして、われわれに協力をおしまない人々の数についていえば、すでに前章でもわれわれは、五年ばかりのあいだにこの点で起こった巨大な変化のことを指摘しておいた。

しかし他方からいえば、これらの小さい粒子を全部一つにまとめるためにも、また運動の機能を細分しながらもこの運動そのものは細分しないようにするためにも、さらに、こまかい機能の執行にあたる人々に自分の仕事の必要性と意義とにたいする信念──そういう信念がなければ、彼らはけっして仕事をしないだろう──をいだかせるためにも、──すべてこうしたことのために、ほかならぬ試練を経た革命家の強固な組織が必要なのである。

こういう組織があるなら、その組織が秘密であればあるほど、党の力にたいする信念はますます強まり、ますます広範にひろまるであろう。

──だが、周知のように、戦争では、味方の軍隊ばかりでなく、敵にも、またいっさいの中立分子にも、味方の力にたいする信念をいだかせるのが、なにより重要なのだ。好意的中立がときには戦局を決定することもありうる。

確固たる理論的基礎に立って、社会民主主義的機関紙を駆使するこのような組織があるなら、運動に引きよせられた多数の「外部の」分子のために運動が軌道からそらされることを恐れるにはおよばないであろう(反対に、手工業性がはびこっている今日こそ、多くの社会民主主義者が『クレード』の線に沿って引っぱられており、自分だけで社会民主主義者のつもりでいるのが見られるのである)。

一言でいえば、専門化は必然的に集中化を前提し、また遂に専門化によって集中化が絶対の必要になるのである。
(レーニン「なにをなすべきか」レーニン一〇巻選集A 大月書店 p126-127)

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W 書記長の役割と活動スタイル

 指導部の全員が立案、方針、それによって生ずる任務にたいして集団的に責任をもっているのは事実であるとしても、やはり、書記長は特殊の重要な権利と義務をもっている。

 なぜなら、書記長はこの偉大な責任ある地位に選出されたもっともすぐれた指導者だからである。したがって、書記長はたえず、仲間たちがかれによせたこの信頼に価するものでなければならない。書記長の態度や個人的活動が指導部全員の活動に影響することはまったく明らかである。

 国家独占資本主義の段階、独占権力の段階で、労働者階級の斗争をとりまく条件とこの斗争をとりまく条件とこの斗争に必要なことを吟味するのに、研究し、熟考し、たえず情勢の変化を追い、おこってくる事実、発展している状態をよく認識し、闘争を発展させるためにとるもっともすばらしいイニシアチブを適切な時期に指導部に提出できるようにしなければならない。

 書記長はとくに次のことに注意しなければならない。

@斗争の必要に応じて、労働組合指導部の役割、指導部の構成、構造、方法について正しい考え方をうち出すこと。

A常時活動している真の運営委員会(執行委員会あるいは労働組合評議会)に依拠して、できるだけ広範な集団活動を組織すること。

B執行局と書記局が完全にその任務を果たすこと。執行局や書記局の一人一人に依拠して集団活動を活発にすること。執行局や運営委員会の会議の議題にあったあれこれの問題について、報告者になることを各人に提案し、かれらの責任を高めること。

C労働組合幹部を大量に昇進させ、養成すること。こうした条件のもとでは、書記長は「なんでもやってのける人間」ではありえない。

 かれにとって「やること」は(労働組合民主主義を絶対に尊重したうえで)正しい考えをうち出し、採択された決議を実践することに注意をはらうことである。またもっとも経験ゆたかな活動家(書記局、執行局、運営委員会メンバー)とともに、労働組合組織の指導者の任務を、できるかぎり十分に果たすことである。

 またそれは、指導部において、独自のあるいは共通の利益を労働者階級のためにたえずまもり、労働者階級の当面および将来の目的を実現する必要性と可能性に基礎をおき、斗争における労働者階級の決定的役割にたいして全面的に信頼をよせる精神、およびそういった活動スタイルをつくり出すことである。

 この新しい活動スタイル、活動精神をもつためには書記長が組織の集団的指導をともにしている男女を知ることが必要である。

かれらの可能性、かれらの困難を知り、かれらが労働組合教育を完全に習得するのを援助し、講義、とくに「プープル」、個人的学習の味をおしえ、労働組合活動の分野での困難の解決を助けることである。

また個人的家族的な困難についても知ること。

労働組合は兄弟的につながっているところなので、活動家が個人的にぶつかっている困難な状態に無関心でいることはありえない。

こうした状態をよりよく解決するため、援助しなければならない。

このようにしてこそ、書記長は大衆的人間としての真の役割を完全に果たしつづけている。

 大衆的階級的労働組合の正しい考え方を実践するためにたえず配慮しながら、書記長は労働組合活動をいっそう効果的にし、個人的な権威と労働組合指導部全体の権威を高めていく。書記局は、CGTの権威と影響力をつよめていく。
(「「大衆的労働組合組織における指導概念と活動方法」から」─CGT労働組合教育用教科書)

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◎「一言でいえば、専門化は必然的に集中化を前提し、また遂に専門化によって集中化が絶対の必要になるのである」と。