学習通信090105
◎階級教育運動の本性がとわれる年
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松の緑
1月5日
正月の初ざらい、踊りぞめに使われる長唄としては、 今年より千度迎ふる春ごとに、チチチチチリチリチンテン、 と始まる「松の緑」あたりが代表的なものだ。この「松の緑」という題はどういう意味だと聞かれたら、松の葉の青々としたことにきまっているじゃないか、と言う人が多そうだが、ほんとうは「松の新芽」という意味である。国立国語研究所編の『沖縄方言辞典』は、沖縄語を引くときにはぜひ必要な権威ある辞典であるが、そのmの部を見て行くとmiduriに対して「新芽」という訳が出てくるが、これが古いミドリの意味だ。
つまり今のミドリということばは、もともと新芽の色という意味で、後世新芽でなくてもgreenのものなら何でもさすようになったのだ。赤ん坊を「みどり児」というのは、おしりに緑の蒙古斑があるからではなく、生まれたてだという意味であり、「みどりなす黒髪」というのは、若いつやつやした髪という意味で、流行のヘアダイで緑色に染めた髪をいうのではない。
(金田一春彦著「ことばの歳時記」新潮文庫 p24)
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マルクスからエンエゲルス
ロンドン 1862年8月20日
愛する友よ、僕の貧窮がこんなに君に迷惑をかけるということは、君がなんと言ってくれようとも、ほんとうに心苦しくてたまらない! 僕がなにか仕事を始めることができさえすれば! 大切な友よ、あらゆる理論は灰色だ、そしてただ実務だけが緑なのだ。残念ながら、僕はこの分別をもつに至るのがおそすぎたのだ。
(ME全集30巻 大月書店p228)
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◎マルクスのエンゲルスへの手紙をあなたはどう読む……。